ミミズクと夜の王

初めて、というと語弊が生じるので、国語の授業を除いて自ら進んで活字本を読むのは『ミミズクと夜の王』が初めてだったと思う。

TVゲームで育ち、マンガもそこまで読みもしなかった。
ちなみに私は文系である。数学ができなかった。
たぶん本というものにちゃんと触れるようになったのは高校生になってからである。
ライトノベルというものに手を出してみたのがきっかけだった。
自分で初めて買ったライトノベルは『とある魔術の禁書目録
なんでこれを選んだかは覚えていない。ちょうどそのころあたりからオタク側へと染まってきてた頃だったと思う。
つい最近までちゃんと新巻が出れば買い読んでいた。
幸いにも学園モノだったが多々興味深いところがありそういうところが好きだった。魔術や神話などの要素が特に。
ただ、話の終わり方がワンパターンで飽き飽きもしていた。

文系で進学をして大学生になってから初めてライトノベルではない活字の本を買った。
有川浩の『植物図鑑』がそれだった。
表紙に惹かれて買ったのを覚えている。
こういう本を読むとき、ある程度流れに乗らないと読み続けることができない性質で読みはじめて流れに乗るまでが大変というかなんという自分自身ダメだと思った。

「本を読むことに向いていない。」
「文系なのに本が読めない。」

文章も書くことが苦手でコンプレックスになっていた。
現にこの文章も何度も消して書いてを繰り返している。
難しい言葉を扱えない。考察というものができない。
いっつも「文系なのに」と自分で追い詰めていた。
だから本を読める人はすごいと思ってた。
どうやったらこういう文章が書けるのか。どういうことを考えてるのか。脳みそ取り替えたい。とか色々思ってた。

話は逸れたが、『植物図鑑』はすんなり読めた。
読み終えてから有川浩が『図書館戦争』の著者だということを知って驚いた。
図書館戦争』はアニメのほうを見てたので図書館で原作を借りて読んだのだが著者までは覚えてなかった。あれは良いアニメだった。
先日、久々に本を読もうと図書館に行き、有川浩の名前で検索をかけて色々見てた。
すると立ち入り禁止の棚にある本があり、それがどうしても気になって聞いてみた。
正直言って借りる気はなかったのだが流れで借りてしまった。
それは『塩の街』だったのだけど、これまた読み終わってからデビュー作だということを知った。
これを機に火がついたのかちょっとずつ本をまた読むようになった。
熱しやすく冷めやすいのでいつまで続くか分からないが頑張りたいと思う。
色々読んでて思ったのが、ミステリーは苦手だということ。
なぜか有川浩のようなベタで甘いお話が好きという男なのにケーキが好きみたいな。
そう、少し恥ずかしい。

頭の悪い文章でそろそろ書くのも疲れたので本題に入ろう。






卒論が怖い。






P.S.
ミミズクと夜の王』を読んだときに泣いた。